2006-04-16 椰子・椰子 川上弘美ったら、もう。 表記の妙ちくりんな小説を読んで、天才ではないかと思う。 ただ単に僕のツボにハマっただけかもしれないが、ハズせばZ級に堕してしまう微妙なところをA級に保っているのはさすがだと思う。 天然っぽく思われたいがためにそう振る舞っている文体を一冊維持するのは凡人には無理だ。 川上弘美はナチュラルに綴った結果、一冊まるごと天然なのだった。 不思議な文学である。文学は不思議である。