「24」観終えて(ネタばれ有り。自己の責任において読まれたし)

akrh2008-06-07

恥ずかしながら、「24」にハマっていたことを告白しよう。
シーズン6まで各24話=144話。DVDで72枚。
長い日々だったが、あっという間だった。
オンラインで2枚ずつ借りては1枚ずつ観てゆく日々。
オンラインで借り出す手続きがうまくいかないと、1日損した気分になって地団駄を踏んだものだ。
ストーリーはどんどん後味が悪くなっていき、毎回観終えても無性にすっきりしない。
全米で大ヒットしながらも、ブッシュの支持率の低下とともにシリーズを追うごとにどんどん視聴率も下がっていったというのに、今頃になってものすごい勢いで観ている日本人がいるとは。
それが、あたしとは。
これが中毒か、と自覚した苦悶の日々。
ああ、そんな日々からも解放され、心身共に安寧が訪れているというのに、身体だけはあの頃を忘れられないでいるというのだ。
シーズン1から観なおすとでもいうのだろうか。すべて知ってしまったというのに、第1話から。
いやしかし、1時間以内に解決しないと大惨事が起こるという類いの毎回の脅しに踊らされて、けっこうどきどきされられましたよ。
突っ込みどころ満載なのに、そこを見ないようにしておけばTVというものはそれなりに楽しめるものだったのだ。
ただ、ところどころいくら贔屓目に見ても見すごせないシーンもある。
IDカード1枚を盗むのにテロリストは、相手を飛行機内で殺害し、その飛行機に爆弾を仕掛けて、自分は夜の砂漠にパラシュートで降下する。
世界中のどのコンピュータにでも瞬時に侵入して、どんな情報でもコピーしてIDカードどころか大統領の車列ですら勝手に誘導できるというIT戦がストーリーの一方の柱なので、ところどころで見られる手間ひまかけたトンマなワザには驚かされるのだ。
初オンエアは偶然にも9.11直後で、米国民は違法捜査やえぐい拷問、私的な処刑、「正義のための」陰謀など、主人公ジャック・バウアーの暴走に拍手を贈ったが、視聴者はアルグレイブがバレたあたりから手の平を返し始めた。
複数シナリオライターがよってたかって作っているために、ジャック・バウアーの人格もまったく一貫しない。シリーズ初期に暗躍する大統領夫人シェリーが徹底したビッチぶりなのと対照的なのだ。
シーズン7は来年後半のオンエアだという。
また観るだろう。そして後悔するだろう。
それまで社会復帰のリハビリにせいを出そう。
復帰すべき社会の方が歪んでいるという事実にはこの際、目をつぶろう。