北欧の超克

akrh2006-11-11

北欧の家具屋IKEAが横浜郊外に店を出したというので行く。
行きつけの居酒屋にまでカタログが届き、客同士で見ては、すげえ、と感心しあってしまい、100円ショップにでも出かける感覚になってしまったのだった。
ところが、可もなく不可もなくというか、買いたいと思うものがまったくなく、往復の交通費約千円は、いうなれば無駄となる。
まあ、幻想を打ち消すための費用としては妥当である。
新横浜から送迎バスが出ているが、客待ち中もずっとアイドリング(=エンジンかけっぱなし)しており、これは北欧というよりはアジア的な刹那主義ではなかろうかと思う。
店内は、これはひと部屋ひと部屋をモデルハウスのように仕立てて、完全なパッケージでものを売ろうとしており、何らインスパイアされないのであった。
掘建て小屋から新築マンションに移ろうという人であればおっしゃる通りに従うのかもしれないが、少ない予算で創造性を発揮しようという消費者には魅力的に映らないのではないか。したがって僕も、IKEAでめしを喰う以上のお金を使わなかった。
めしにはスウェーデンの旗が立っていた。
紙製のメジャーももらえる。もし欲しいなら。
北欧ブームに対する幻想を僕は、このように1日で克服したのである。