上海の住宅事情について

akrh2005-12-08

そのうちまた上海に行くつもりだ。
神戸まで夜行で行き、新鑑真号というフェリーに乗り継いで行ったのが90年代の半ばであるから、行くことができれば10年ぶりぐらいになるだろう。
当時は地下鉄にも「車内で痰を吐くのはやめましょう」だの「手鼻をかむのはやめましょう」というような注意書きが残っていたが、車内痰吐きも手鼻も一回も見なかった。
それが、年収3000万円以上の人が1000万人以上もいる経済大国になって、さらにお上品な国になりすましているように見える(日本がうまくなりすましているように)。
上海エリアスタディのつもりで「上海家族」観た。
トリノ国際女性映画祭で各賞総なめ、ナントでも主演女優賞というから、トラン・アン・ユン監督のなよやかな「夏至」くらいの映画かと思ったら、結構ハードだった。
世界の女が通ってきた道、というわけだね。
登場人物にはちょっと前の中国人がもっていたキツさや感じ悪さが結構残っていて、リアル過ぎて僕はちょっとついていけなかった。
あれだけ高級マンションがじゃんじゃん建っている上海で、離婚した教師の母娘が住む場所に困るくらいには住宅事情が悪いことはわかった。
マンション建設には「生産の無政府性」が、一方の公営住宅建設には「計画経済」が貫かれているからである。
マル経でいう資本主義の根本矛盾が、ここでは発展の原動力とはね。
とはいえ、僕の目下の関心事は上海外灘散歩写真ということで。