タイトルに負けた夜もあった

akrh2009-10-01

久々に、古本でなく新しい本を、しかもマンガを。
深夜食堂』1〜4。安倍夜郎小学館。タイトルにはくるものがある。
作者は、現時点でまだウィキペディアに項目も立っていないほど無名だが、作品の方は食堂モノなのでレシピ本は出るわ、深夜枠で小林薫主演のドラマにはなるわで、すでにひとり歩きしている。
1巻1時間ちょっとで読み終わる。
ちょうどいい短さで、次が読みたくなる。
そんなことで4巻まで一気に。
ドラマも見てますよぉ。でも小林薫以外のキャストは、豪華ではあるもののどこかぎこちない。なぜだろう。綾田俊樹とか不破万作とか、大好きな脇役なんだけど、さらにオダギリジョーすらチョイ役で出ているんだけど、どうも芝居の間が悪い。演出の問題なのかな。何人かの監督が交代で何話かを担当していると聞いたけど、監督同士がこの関係性はかなり緊張すると言っているほどなのが役者にも伝播したのか。
深みはない。顔に刀傷を持つマスターの過去もいずれは掘り下げられるのかもしれないが、今はどうもマンネリのサイクルに取り込まれてしまって意外な展開には打って出そうもない。それよりも、ほっこりしたエピソードを持つ新しい登場人物を増やす方にかまけている。
宿河原にも、深夜に常連が集まる小体な居酒屋があって何となく重ね合わせてしまう。
重ね合わせてしまいやすいのでつい重ね合わせてしまうが、ドラマは居酒屋の中で起こるとともに居酒屋の中では起こらない。
でも5巻が、待ち遠しい。