蒸し暑さに罪はない

akrh2006-06-18

いや、『青春の門 再起篇』投げ出さず。
投げ出すまでもなく、電車の行き帰り程度で読み終わってしまったのだ。
「うん」とか「え?」とか、カギカッコ込み4字で終わる行の何と多いことか。
短い、意味のないセリフの多用でどんどんページが過ぎていく。
むろん五木に始まったことではない。
宮武外骨は明治時代に、皮肉をこめて短いセリフだけで構成したパロディ小説まで書いているくらいだ。
しかし、『青春の門 再起篇』の文庫版は1981年、つまり五木まだ40代の頃に出ているのだ。何十年も経ってから思い出したように書いた続編ではなかったのである。
40代でセリフのこの陳腐さはちょっと困りもの。