イノセント・ボイス観た

akrh2006-02-03

そうこうするうちに銀座シネ・スイッチで「イノセント・ボイス」↓観てしまう。
http://www.innocent-voice.com/
エルサルバドルの内戦もの。そして子供兵もの。
抑制が効いた、いい映画だった。子役が全部いいという珍しい映画。
モロに内戦の頃、オリバー・ストーンの「サルバドル」を観て衝撃を受け、ビデオまで買ったことを思い出す。
「サルバドル」ではレーガンが大統領に当選するやいなや空爆が始まったりという説明臭さが鼻についたが、「イノセント・ボイス」は、米国が下手人であることは明示しつつも、それを絶叫しない点で、より伝わってきた。
97年にエルサルバドルに行ったときには、ゲリラだったFMLNは政治党派として選挙に出ていた。僕はFMLNの露店でキーホルダーを買った。チェ・ゲバラのTシャツはどうだと勧められて断ったように記憶している。ゲバラTシャツを着ているのだから、そんなに何枚も。
そのときの旅では結構な危険地帯を知らずにバスで通り過ぎ、帰国してから震え上がったり。
「サルバドル」に出ていたエルピディア・カリーロ〈http://www.allcinema.net/prog/show_p.php?num_p=47787〉が、ケン・ローチの「ブレッド&ローズ」で小太りおばちゃんになって出てきたときには驚いたけど、この人、「彼女を見ればわかること」にも出ていたんだね。
ハリウッドで修行したラテンアメリカの映画人たちの傑作が、ラテンアメリカのまなざしに貫かれているのと比べると、大向こうにウケるためならチャンバラでもキモノ着てタップでも何でもやりますという日本映画のバックボーンの弱っちさが気になる。