宿河原ゼロサム社会論

akrh2006-01-06

それで帰ってきてみると、地元の理髪店が一軒廃業していた。
廃業の理由は僕が上海で髪を切ってきたからではない。
なぜならその理髪店には一度も行ったことがないからだ。
大晦日に廃業なんて切ない。
スナック「ビーチ」に続き、地元商店街でまたひとつ営業の灯が消えた。
通りにスナックは二軒で充分なのであり、理髪店は一軒で充分だということか。
本屋は地図には載っているが僕が越してきたときからその場所にはない。
レンタルビデオ屋もつぶれて久しい。
始まる店あれば終る店あり。だが最近はどうも終ってばかりのような気がする。
南武線全駅で乗降者数下から数えて二番目のわが地元は、いまだにゼロサム社会なのだった。
この街ではこの盛り下がり感が心地よい。