上海で

akrh2005-12-27

10年ぶりの上海でそのパワーにアテられている。
やはり「ブレードランナー」の舞台はここだったかという印象は月並みだが、10年前には感じなかったことなのでね。
結構なビッグシティなのに、どんどん高層化していくのはなぜだろう。
上海人は、本当に淑やかになった。
やはり意識は存在に規定されるのか。
10年間でこれだから、08年の北京五輪と10年の上海万博を経た中国はちょっと末おそろしい感じがする。
スペインが1992年のバルセロナ五輪セビリア万博を経てフツーの国になっちゃったのと似ているような。
むろん1964年の東京オリンピックと1970年の大阪万博を経た日本でも同じことが起こったのであった。
中国はいま巨大な新自由主義競争のレースの只なかにある。
上海人の一部の人は早めにスタートして13億のピープルの先頭を走っているが、まだスタートラインにすら達していない辺境の人がいる。何せ13億だから。
チャイニーズドリームは完全にアメリカンドリームと同義だ。
そして自国の正義を信ずる点も同じ。
社会保障が整っていないどころか、まったくやめてしまったという点では米国以下である。
それでこの国の政府は何のためにあるのかというと、富む者を助け、貧しい人をずっと貧しいままにしておくために存在するかのようで。
中国革命が必要だ、と誰か思わないのか。