青い棘観た

akrh2005-12-04

Bunkamuraル・シネマで「青い棘」観た。
1927年という、第一次大戦後のワイマール体制と1929年の大恐慌に挟まれた、耽美と頽廃の時代。
ボブ・フォッシー監督の「キャバレー」と同時代か、と思ってみると、ファッションが同じである。
どうもこの時代のドイツのお金持ちのお子ちゃまというのは、白いズボンに白いシャツ、白いサマーカーディガンといった格好を好んでしていたらしい。
森の別荘での連夜のどんちゃん騒ぎも同じですね。
「キャバレー」と「青い棘」の両方で重要なモチーフとなっているのが、ひとりの女とふたりの男との三角関係である。
前者では1:1:1の完全な正三角形であったのだが、後者では、ひとりの男を兄と妹が取り合う格好で、いちおう兄と妹は関係はしない。
これでもかと繰り広げられる浪費と乱痴気騒ぎ。
アルフレート・ローゼンベルクみたいに「一撃を加える必要がある」と言い出す輩も、
「そりゃ出るよ」
なのである。
(池波正太郎ふうに)