完全に包囲されています

akrh2005-11-02

あまりにも進まないために蓋をしておいた仕事とか手続とかモロモロというのは、なぜかたいてい一気に吹き出してくるものだ。
蓋をして何をしているかというと、おそろしさとストレスをまぎらせるためにインターネットに逃避する。
困ったものである。
そろそろ何とかしなければなりません。
何しろ僕は完全に包囲されているのだから。
さて、
ある写真家と写真集について話をした。
かつて写真集というのは3000部は売れていたが、今では1000部が売れなくて困っているという。
それなりの版元から出たそれなりの写真家の写真集が3ケタしか売れなかったというのである。
それで、もう出版界では商業出版としての写真集はほとんど作っていないという。
「写真集はまったく売れない」というのは結構耳にするフレーズである。
僕の『キューバのうた』なんて、「商業出版としての写真集」の最後の瞬間の産物かも知れないのだ(売れたという話は聞かないが)。
それでその写真家曰く、売れない原因はネットで写真が見られるからではなく、デジカメで素人でもそれなりに写真が撮れるようになったからだという。
勉強のために写真集を買うアマチュアカメラマンが激減した結果、写真集業界が風前の灯だというのであれば、写真は写真によって滅ぼされかけている。